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返事が遅れていても、お客様には何も送りません

前の記事は「お客様を待たせている最中」の話でした。
これはその続きで、「待たせすぎているとき」の話です。

下書きはできている。
でも店主が忙しくて、承認されないまま時間が経っている。
このとき、誰に何を知らせるか。

決めたことは一つです。
放置への対策は、店主への催促だけ。
お客様への「つなぎの返信」はしません。

なぜお客様に送らないのか

「お待たせしております。もう少しお時間をいただきます」のような一文を、時間が経ったら自動で送る——これは一見、気が利いています。

やめました。

理由は前の記事と同じです。
お客様に届く文面は必ず店主が承認する、という線を引いているからです。
時間が経ったら自動で送る仕組みを作ると、それは店主が見ていない文面がお客様に届く経路になります。
一通だけなら、と例外を作ると、その例外はあとから必ず増えます。

それに、遅れていることをお客様に伝えて解決するのは「もう少しかかります」ではなく、答えが届くことです。
自動のお詫びを挟んでも、待ち時間は一秒も短くなりません。
急かされるべきなのは店主のほうです。

催促の作り方

だから、急かす先は店主だけです。

しばらく経っても手が付いていない下書きを探して、店主のLINEへ知らせます。
作りで気をつけたことが三つあります。

一つ、店ごとに一通にまとめます。
五件溜まっていても、五通は送りません。
「未対応が◯件あります」という一通にして、本文に質問を並べるのは数件まで、残りは「ほか◯件」と件数だけ伝えます。
長い質問は途中で切ります。
急かすための通知で受信箱を埋めたら、本末転倒です。

二つ、一件につき一回だけです。
同じ下書きについて、二度催促することはありません。
放置が三日続いても、LINEの催促は一回で止まります。
しつこい通知は、読まれなくなった時点で通知として死ぬからです。
LINEの催促が一回で止まる代わりに、その隙間はメールが埋めます。
日をまたげばメールはもう一度届く、という二段構えにしてあります。

三つ、送れてから「催促済み」の印を付けます。
これは順番の話で、地味ですが効きます。
印を先に付けてしまうと、送信に失敗した件は「もう催促した」ことになって、二度と催促されません。
送れたことを確かめてから印を付けるので、失敗した件は次の巡回で自然に再挑戦されます。

見本データが本番の店主に届いた

この機能では、実際に事故が起きました。

新しく入れてもらったとき、画面がまっさらだと使い方が分かりません。
そこで「こういう問い合わせが、こう並びます」という見本のデータを置けるようにしてあります。
見本は「一日前に届いた質問」のような過去の時刻で作ります。
そのほうが、画面の見え方が本物に近いからです。

ところが、この見本は入れた瞬間に「しばらく経っても手が付いていない下書き」の条件を満たします。
結果、本番で店主のLINEに作り物の質問が催促として届きました。

直し方で迷ったのは、見本を画面から消すか、通知からだけ外すか、という線引きでした。
選んだのは後ろです。
画面の件数には数えるけれど、外へ出る通知だけを止める。
見本は画面の見え方を掴むためにあるのだから、画面には出ていないと意味がない。
外へ出る通知は、作り物で鳴ってはいけない。

この「内と外で扱いを変える」という線は、あとから同じ種類の判断をするときの物差しになりました。
画面に出すかどうかと、通知として外へ出すかどうかは、別の問いです。

結局、何を決めたのか

遅れているとき、お客様の画面は静かなままです。
それは気づいていないからではなく、急かす相手を店主に限ったからです。

そして、その催促も一件一回、まとめて一通です。

持ち帰っていただきたい一言催促が飛ぶのは店主にだけです。 一件につき一回、まとめて一通にします。

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この記事は2026年9月時点の仕組みについて書いています。